製造物をつくる過程で、出てきてしまう端材。端材は、廃棄物として処理されることが多く、マイナスなイメージがあります。一方、クリエイターは、創造の中での最初の入り口には「遊び」があり、そこから創作へと繋げます。今回はそんな鉄などの「銀の端材」でできる「遊び」を持った製作物を5月の東京展に続き大阪で展示します。
<東京展>
開催日時
2024年5月5日(日)11:30ー18:30
2024年5月6日(月)11:30ー18:00
展示場所
ニュースペース パ
東京都渋谷区神宮前2丁目20−9 ホワイトビル 1F
<大阪展>
開催日時
2024年6月28日(金)15:00ー20:30
2024年6月29日(土)10:00ー20:00
展示場所
peel South
大阪府大阪市 西区南堀江1-14-14-103
<参加メンバー>
吉澤健太 WEB instagram
澤田幸希 WEB instagram
永田和幸 WEB instagram
庄司順朋 instagram
一瀬大智 WEB instagram
高野祥 instagram
金城光至朗 instagram
端材提供
株式会社滝川


作品


ジグザクリー 吉澤健太(デザイナー)
金属の端材を繋ぎ合わせたアクセサリー。T 字型で穴のある金属端材を繋ぎ合わせたときに、見た目のとげとげしさと金属の光沢から、どこかの民族のリーダーがつけている古来から伝わる強さのようなものを感じました。そのような背景から各パーツを錆させる演出をすることで、アクセサリーの印象がより荒々しくも神秘的なものへとなりました。結果、工場から生まれた金属端材という機械的なものであるのに、違う感覚を感じさせてくれるプロダクトへ変わりました。ジグザグリーの錆は日を追うごとに増してきて、形自体が崩れてしまうかもしれません。しかし、その分、存在価値というものが増してくるでしょう。


端音 澤田幸希(照明デザイナー)
自然の風と共鳴し音を奏でる端音。大量生産から生み出された端材は無機質で冷たく感じた。そんな端材にものとしての生命を吹き込むことを目的とした。人に寄り添い静かに音を立てる。ぜひ耳を傾けてみてください。


金属反応 永田和幸(フォトグラファー)
予告なく金属の端材を目の前にした人がどのようなインスピレーションを受けるのか、モデルのMARI さん協力の下、実験してみた。彼女の着想と表現力が掛け合わされることで私自身も想像していなかった写真作品が生まれた。“ 端材を使った遊び” というmarble のコンセプトには端材の未来や可能性への期待が込められており、昨今の個人的テーマである”AI 時代における写真の可能性” を探るひとつの機会として写真と端材で生み出せるものを深掘りした。試行錯誤する過程で広告的アイデアばかり思い浮かぶ自身の想像を越えたくなり、偶然に期待した実験をすることで、結果的に写真的表現に至った。


未活用のものたち 庄司順朋(3DCGデザイナー)
端材、鉄屑、スクラップ。呼び方は様々あれどそれらの言葉を聞いて全く役に立たないもののような印象を感じる人もいることでしょう。金属の端材は一般的に集めて溶かし、材料として再利用され新たな形へと生まれ変わっています。ですが本当に端材そのままでは役に立たないのでしょうか。端材という言葉を取り払い、かたちをそのまま純粋にかたちとして受け入れたとき、そこには今までにないアイデアが転がっているかもしれません。今回の作品では提供していただいた端材を元に3D モデルを作成し、それらをピースに様々なモチーフの制作を行いました。金属の放つ輝きと端材たちのユニークな形をぜひ楽しんでください。


スターになりたい 一瀬大智(画家)
なににもなれなかった端っこが輝ける場所をつくりたい。そういうわけでまずは端っこたちを星にしようと思い立ちました。重みを感じる金属を柔らかいものと合わせたい気分だったので長いこと日の目を浴びずにいた、小学生以来使っていなかった裁縫道具、モチーフに使ったけれど大学卒業後は置きっ放しにしていた布などをひっぱり出すことにしたのです。これは無用でいたもの同士をくっつけて一つにすれば何かになるのか。新たなきらめきを探す試みです。


ドラムの道 高野祥(学生・プロダクトデザイン専攻)
今回のテーマの中にある「遊び」と銀の端材の組み合わせを考えたとき、連想したのは楽器だった。音色を奏でるための機能的な制約は数多ありつつ、しかしそこから生み出される調べはどこまでも楽しく自由である。展示にお越し頂いた方々が見て、触れて、奏でることができたなら、五感を使って遊ぶことができると同時、銀の端材の新たな魅力を見つけることができると考え、今回の足踏みの打楽器という形式に至った。私自身今回の制作を通じて普段触れない材に触れ、試行錯誤するなかで、新たな表情を伺うことができた。その発見を作品へと昇華できたかどうかは自信がないが、皆様が同様に新たな魅力を発掘する一助になれば幸いである。


MOD_SHRINE 金城光至朗(学生・プロダクトデザイン専攻)
端材と3D プリント材料を使って、ミニチュアの神社にできないかと思い、構築してみました。
CONNECT_STAND
接続パーツを変更することでCONNECT を現実的な用途で用いることができる。
Photo by WACOH
メンバー紹介

一瀬大智(画家)
1995 年奈良県生まれ 2018 年大阪成蹊大学美術専攻卒業。風景をモチーフにした絵画を主に制作。近頃は日本に通底する自然観や「はかなさ」に関心を寄せる。主な展示に「星屑とアクセプタンス」辰野美術館/ グループ展「美術と風土 アーティストが触れた伊那谷展」飯田市美術博物館など巡回/など
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高野祥(学生・プロダクトデザイン専攻)
2002 年静岡県生まれ。千葉工業大学デザイン科学科在学。「てづくり感」「愛着の寿命」を軸にロングライフデザインについての研究を行っている。直近ではプロダクトの試行・分析を目的に、一色工房名義でアクセサリーや雑貨の製作・販売にも取り組んでいる。
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金城光至朗(学生・プロダクトデザイン専攻)
2002 年沖縄県生まれ。千葉工業大学デザイン科学科にてプロダクトデザインについての研究を行っている。最近はデジタルファブリケーション技術をかけ合わせた物づくりに関心をもって取り組んでいる。
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